現代大学生における言語の性差意識 ー男女の書き換えの課題からー

こんばんは。昼ゼミの兪です。勤務先の塾で、春期講習をなかなか申し込まない生徒たちに「締め切りギリギリに提出する癖は直そうね。」と言っているにも関わらず、自分のギリギリに提出する癖はなかなか治せません。私が愛してやまない嵐の相葉くんに「明日やろうは馬鹿野郎だよ!」と言われない限り、直らないと思っています。相葉くん、腕を広げて待ってるからね♡

さて、以下は私が今回ご紹介する論文です。

菊地悟(2007)「現代大学生における言語の性差意識 -男女の歌詞書き替えの課題から-」『岩大語文』Vol.14(2007),pp.101-109
 
これは、昨今薄れてきたといわれる男女の言葉の性差についての論文です。筆者は「三年目の浮気」という昭和57年にヒットした男女のデュエット曲の歌詞を用いて、担当する授業の学生に男女のパートを書き換えさせ、現代における言語の性差意識について考察しています。判断のポイントとしては、とくに一人称・二人称の代名詞と文末の終助詞であるとしています。
全員で15名であるが、うちの2名は留学生なので分析から除外し、11名の女子学生と2名の男子学生の書き替えで考察をしています。また、女子のうち1名は社会人入学生であり、二十歳前後の学生との異同が注目されるとしています。

書き換えの結果を大別すると以下の4種類でした。
1. 人称代名詞
2. 終助詞
3. 命令・依頼表現
4. その他(授益表現)

 まず、人称代名詞の書き換えでは、すべての学生が男性から女性への書き換えを「俺→私」、「お前→あなた」、女性から男性へは「あなた→お前」「私→俺」で一致し、元歌の表現を踏襲していました。
終助詞では全員が「ぜ」→「わ」(男→女)。⒓名が「んだぜ」→「のよ」(男→女)、「わ」→「よ」(女→男)。11名が「のよ」→「んだぜ」(女→男)。
命令・依頼表現では「みてよ」→「みてよ」(男→女)。10名が「よ」→「わ」(男→女)。9名が「みろよ」→「みてよ」(男→女)、「なりなよ」→「なりなよ」(男→女)。8名が「だよ」→「よ」、「のかよ」→「の」、「だぜ」→「だよ」(男→女)。
授益表現では、「許してあげない」→「許してやらない」(女→男)に書き換えられていました。

以上のことから、従来男性専用、女性専用とされてきた語は一致度が高いようです。しかし、「みてよ」「なりなよ」のように書き換えのないほうが主流の語は男女の差が見られなくなっていることを表しているのかもしれないと述べています。
 さきに紹介した社会人入学生は、他の学生と違った書き換えも見られる一方で、同様な点も見られました。実際に女性語を使用したことのある学生と、知識だけの学生とは違いが出て当然です。しかし、使用することのない学生も、規範としての認識はある程度保持しているということが、書き換え結果からわかります。考察対象から除外した留学生の書き換えも日本人学生と共通する点が多かったと述べています。

 以上のように、実際に男女の言葉の使用に差があまり見られなくなってきたと述べています。ここで私が興味を持ったのは、留学生にも日本人学生と共通する点が多いというところです。留学生はドラマやアニメ、マンガなどで日本語を習得することが多いので、日本人よりも性差があると考えていたからです。この論文では除外されてしまったので詳しいことはわかりませんが、今後はほかの論文も読み留学生の日本語の性差について考察を深めていきたいと思います。

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