補助動詞化された後項動詞の副詞的用法

こんばんは。2年昼ゼミの伊藤です。

明日で夏休み最終日だと思うと悲しい気持ちです。今年こそはと思っていた花火大会にも行かれず、寂しい夏でした。

論文の出版年や、掲載紙が調べてもわからなかったので載せられずすみません。

石 恩京 補助動詞化された後項動詞の副詞的用法について

【概要】

 副詞もしくは副詞に相当する語について、前項動詞に対する後項動詞の働きを理解し、後項動詞の意味を分類することが必要であると考えられる。

 この論文では、後項動詞の副詞的用法に焦点を当てて考察をしている。

【考察】

 複合動詞の後項動詞として用いられる動詞はとても多い。そのためここでは、比較的生産性の高い動詞を中心に取り上げて後項動詞の副詞的用法について考察をする。

  (1)a.読み終わってから返してください。

    b.全部読んでから返してください。

  (2)a.仕事をしかけた時に客が来た。

    b.仕事をしようとした時に客が来た。

(1a)の後項動詞「終わる」は、意味の上で連用修飾語「全部」と対応している。一方、(2a)の場合は、後項動詞「かける」に対して、連用修飾語ではなく別の表現が用いられている。(1a)で用いられている後項動詞は、前項動詞の表す動作の成立を表すとともにその動作の示す動き・状態・様子などを表す。一方、(2a)の後項動詞は、前項動詞の表す動作が成立するかしないか、ということのみを表す。

 (1a)と(2a)の間で見られる違いは、同じ後項動詞であっても文によって見られたりする。

  (3)a.宿題を出し遅れて先生に叱られた。

    b.宿題を遅く出して先生に叱られた。

  (4)a.答えを言い損なう。

    b.答えを間違って言う。

(3)では、「遅れる」に対して連用修飾語「遅く」が対応しているが、(4)では、同じ後項動詞に対して連用修飾語ではなく他の表現が用いられている。(3a)、(4a)では、それぞれ同じ後項動詞が用いられているが、文によって後項動詞の表す意味には違いがある。この場の後項動詞は前項動詞の動作成立の成否のみを表す。

【感想】

 この論文では、複合動詞の結合形態に限定し、その中でも構造で分類した中の一つに要点を当てて論じていたが、他の構造についても考察を行うことで複合動詞の働きなどまた違う結果が出るのではないかと感じました。

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