日本語の「乱れ」

こんにちは。夜ゼミ2年の澤井です。この前の論文要約は要約と呼ぶには長すぎたので、できるだけコンパクトにまとめようと思います。

さて、今回要約した論文は以下のものになります。

増田 祥子(2012)「言葉の「乱れ」をめぐる新聞記事の分析 :「ことばに関する新聞記事見出しデータベース」から」『言語文化学研究 言語情報編』第7号、119―133

本論文では、国立国語研究所の「ことばに関する新聞記事データベース」を用い,言葉の「乱れ」を論じる新聞記事を分析し,新聞の紙面において,言葉の「乱れ」と呼ばれるものが何であるのか,時代によって「乱れ」の内容に変化が見られるのかについて論じている。

筆者が「乱れ」として言及しているのは以下の項目である。

(1)敬語・流行語・外来語

敬語・流行語・外来語の使用は「乱れ」として批判の対象となる。また,「乱れた言葉」の使用者も学生,女性,小中学生など多岐に渡る。

(2)「ら抜き言葉」

「ら抜き言葉」は,1987 年9月2日から1987 年の9月12日の読売新聞に特集記事「東京ことばら抜き「れる言葉」」として取り上げられるなど,1980 年代に議論を呼び,1980 年代に「乱れ」の代表となったといえる。

(3)「慣用表現」「漢字・仮名遣い」

仮名遣いや漢字の表記が「乱れ」として問題となる場合,国語政策の批判と結び付けられる。漢字の字体,音訓,送り仮名の「使用の制限」ではなく「使用の目安」を示し,弾力性を持たせた使用としたのである。文字表記の混乱に対する意識も低下したのではないだろうか。

「乱れ」の主体

  • 子ども・学生

「言葉の乱れている」人物として「子ども」や「学生」を多く取り上げることは,「正しく使うべき」であると見なされる対象であるといえる。また,「子ども」や「学生」の「言葉の乱れ」は教育の問題として,国語教育や学力の問題として,重ねあわせられ論じられる。

  • 女性

女性の言葉の「乱れ」の指摘も年代を問わず多く見られる。女性の場合,「言葉の荒れ」や「男性化」が問題となる。また、女性の言葉遣いは「乱れ」として常に批判の対象となっているのである。

考察

「乱れ」の内容は,「敬語」「外来語」「流行語」など,年代によって変わらないもの,「ら抜き言葉」「漢字・文字表記」など年代によって多く取り上げられるものがあった。 一方,「乱れ」の原因として,国語政策や国語教育と結び付ける言説も見られた。「漢字」「仮名遣い」はその例であり,国の漢字政策などと「乱れ」を結び付け,政策の批判を行う記事が見られた。

自分の意見

日本語を使っている身として、言葉の「乱れ」や「揺れ」は本来の正しい日本語からは逸脱しているものだと思う。しかし、流行語や若者言葉を調査する上では「揺れ」や「乱れ」によって生まれたものもあると考えるので参考にしたい。

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