『談話資料 日常生活のことば』にみる女性のことばの「中性化」

 こんにちは。昼ゼミ2年宮澤です。

 最近、周りで成人式の話が出始めています。みんながどう変わったのか知りたい反面、私自身、小6からずっとこのまんまなので、お前は変わってないねって言われるのが嫌だななんて思ったり…色んな気持ちが混ざっています。

 さて、今回は、

 小林美恵子(2020)「『談話資料 日常生活のことば』にみる女性のことばの「中性化」」『ことば』第41巻、pp.3-20、現代日本語研究会

を要約しました。

 この論文は、自然談話においての女性の言葉遣い、特に文末形式に注目し、女性のことばの中性化を指摘している。更に、高年代女性に見られる文末形式の種類の多さは、「女性語」話者の高齢化と役割語の影響があると主張している。

<文末形式を基に、話者のパターンを3つに分類>

(1)[中性形式+女性形式+男性形式]話者(28名)

 …中性形式が主であり、女性・男性形式を混在して使用

 …20~30代<40代以上→高年代の方が多くの種類の形式を使用

(2)[中性形式+女性形式]話者(17名)

 …中性形式が主であり、女性形式を混在して使用

 …20~40代:「かしら」「わ」は使用なし

 …50代以上:「かしら」「わ」のどちらかは使用

(3)[中性形式+男性形式]話者(3名)

 …中性形式が主であり、男性形式を混在して使用

 …20代、30代の若年層のみ

 筆者は、女性は中性形式を主に使用し、男性・女性形式はバリエーションを豊かにするために用いると考察した。そして、高年代の特徴として、女性形式に「わ」「かしら」が含まれている点と男性形式の「かね」を使用する点を指摘した。

<「わ」「かしら」>

明治:女学生ことばが「女性語」として日本語に定着→「わ」「かしら」の使用

1980年代:若い女性のことばの中性化→「だよ」「かな」の使用増加

(主張)「わ」「かしら」使用世代が高齢化したため、高年代に使用が多い。

<「かね」>

・時代に関係なく「わ」「かしら」を使用しない世代 [先行研究:金水(2014)]

→おばあさん世代であり、その言葉を<おばあさん語>と定義

・「女性語」不使用話者  [先行研究:塹江(2014)]

→「(下流の)老婆」「(既婚の)上流階級の女性」「母から息子」など中年以上の女性

(主張)高年代女性としての役割語認識の影響がある。

<自分の意見>「わ」の使用は20代と50代以上で二極化していた。この論文では指摘がなかったが、50代以上は女性語的な、20代は「いや、高いわ!」のような突込み的な使い方をしているのではないか。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です