「今どきの「大丈夫です」―その使用実態(2013) 「大丈夫です」は若者ことばか? Today’s “Daijobu”—it’s actual state of use in 2013 ~Is“Daijobu” really young people’s language? ~」

 こんにちは。昼ゼミ2年の芝﨑です。

 パソコンの調子が悪かったのか、何故か公開をクリックするといつもエラーが出て最初のページに戻ってしまっていたのですが、今日何とかあげることができたので、連続で申し訳ありませんが、完成分全て投稿させていただきます。

(こんにちは。だけは今の時間で統一しましたが、他はそのままにしてあり、挨拶文が少し古く感じるものもあるかもしれません。すみません。)

 今回は、以下の論文を要約しました。

山下早代子 (2013) 「今どきの「大丈夫です」―その使用実態(2013) 「大丈夫です」は若者ことばか? Today’s “Daijobu”—it’s actual state of use in 2013 ~Is“Daijobu” really young people’s language? ~」『明海日本語』第18号,pp.285-312,明海大学

 この論文では、最近の「大丈夫です」が使用される状況、場面、使う人々の年齢、性別、仕事経験の有無により、意識が異なるかどうかを述べている。

 9つの「大丈夫」使用場面を設定し、20代から80代までを若者、中年、シニアに分けてアンケート調査をした結果が表2である。

 9場面中5場面で有意差が出た。全て「自分が使う」の人数が、シニアより若者に多かった。特に場面6【許可願い】と場面7【断り】では「自分が使う」という数で多い順に若者>中年>シニアとはっきり区別でき、新たなことばの使用は若者から始まるということを示している。また、場面8の本来の使用法は、ほとんどの人が「自分が言う」と答え、統計的にも差はなかった。これは「大丈夫」本来の使い方も残しつつ、新たな用法、機能が加わっていっていることを表している。【許可願い】は、聞かれた相手にとっては返事を明確に返さなければならないという負担を負わすことになる。これはBrown & Levinson(1987/田中監訳、2011)のポライトネス理論の、相手のネガティブ・フェイスを犯すことになるため、直接的な依頼表現を用いることをさけて相手への負担を軽減している。【断り】という発話行為も相手のネガティブ・フェイスをつぶす働きを持つので、それを緩和するための方策として相手を立てるようなネガティブ・ポライトネスとして使うのではないかと考えられる。

 以上、「大丈夫」に関する意識は、性別や仕事経験の有無では差がなかったが、場面や年齢によって異なることがわかった。「大丈夫」は若者によって多く使われていることが示されたが、米川(2006)が定義したような「若者ことば」として厳密には区分できない。むしろ、井上 (2008)の提唱する言語変化としての新方言としてとらえると説明がつく。現在若者が多く使用している様子が顕著である「大丈夫」は、「若者言葉」としてこの時代に存在するのではなく、ラ抜きことばなどのようにいずれ主流となる使い方の一過程を示しているのではないかと思われる。

 有意差が認められた項目のみカイ二乗分析(残差分析調整を含む)が行われていたが、比べる基準を合わせるものとして採用しているのであれば、有意差が認められないものも全て結果を示した方がわかりやすかったのではないかと感じた。

「大丈夫」のコミュニケーション上の特質-語用論からの観点の分析-」

 こんにちは。昼ゼミ2年の芝﨑です。

 あと1週間後には授業が始まるなんて、本当にあっという間の夏休みだったなと思います。

 今回は、以下の論文を要約しました。

遠藤李華(2020)「大丈夫」のコミュニケーション上の特質-語用論からの観点の分析-」『創価大学大学紀要』41号,pp319-342,創価大学、創価大学大学院紀要編集員会、創価大学大学院

 この論文では以下の3点ついて述べられている。

Ⅰ. 「大丈夫」がどのような発話機能において用いられているのか

 図1は、山岡(2008)の発話機能を参考に、「大丈夫」の発話機能における分類を図式化したものである。

 図2は「大丈夫」の原義からポライトネスへの移行のプロセスを図式化して示したものである。

 原義が完全に喪失した【近年見られる新たな用法】は、配慮機能に特化した用法ということである。

Ⅱ. 新たな用法の「大丈夫」はどの程度使用されているのか

 疑問文における「大丈夫」は、親しい人に用いられる傾向があり、平叙文における「大丈夫」は、親しくない人または目上の人に用いられる傾向がある。目上の人に対して許可をしたり、断ったりすることに抵抗を感じる人が多いことから、「大丈夫」を代わりに用いていると考えられる。

 また、「大丈夫」の新たな用法が若者を中心に用いられ、年代が高くなるにつれて「大丈夫」を用いる人が少なくなってきているのは、若者の日本語に対する細かい使い分けが十分にできなくなっていることが要因の一つに挙げられる。若者が「大丈夫」を多用する要因は、配慮としてだけではなく、敬語や言葉の使い方に自信がないため、「大丈夫」という言葉で代用しているとも言える。

Ⅲ. 外国人用日本語教材では、どのように「大丈夫」が扱われているのか

 ほとんどの機能の解説がないことがわかった。《提供》に対する《拒否》は、今後定着する可能性があるため、日本語教材においても取り入れていくべき機能であると考えている。「大丈夫」が表すものは文脈によって多様であり、単純に説明できる言葉ではない。そのため、「大丈夫」を用いやすい場面や文脈を示したうえで、どのような言葉の代わりに用いられているか考えさせ、 「大丈夫」を文相当の機能をもった表現として指導していくべきであることを提言している。

 この論文は、2020年以前にも出されていて、少しずつ研究が進んでいたのですが、元になっているアンケート調査は2017年のものが使われているため、また少し変化があるのではと考えました。

新語・流行語分析:Google Trendsを利用して

 こんにちは!夜ゼミ2年の山本です。最近バイト以外はほとんど家から出ていないので、ネット通販ばかりに手を出してしまいます、、、買うのは楽しいけど、結局遊びに行けないから着ていける場所が限られてるの泣いた!!そんな中、今回は以下の論文についての要約をしました。

別司大典(2006)「新語・流行語分析:Google Trendsを利用して」

『金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習』第11巻29号、pp.29-46

 この論文では、どのような要素を持つ語が新語・流行語となるのかを調査するため、Google Trendsで得られた傾向を基に分類し、各分類がどのような要素から成立しているのかを考察している。Google Trendsとは、ある特定の語がGoogleで検索された語の総体と比較し、どの程度の量があるのかをグラフ化・数値化できるサイトだ。その語が最も使用された時点を100とし、他の期間の使用数を相対的に表したグラフが表示される。

調査方法

 期間は2004年1月1日から検索を行った当日までとし、調査対象は「現代用語の基礎知識選ユーキャン新語・流行語大賞」の2011年から2015年の各年度トップテンの50語から、検索時のエラー発生などの問題から8語を除外し、計42語をGoogle Trendsにて検索にかけ、調査期間はその流行語が受賞した年としている。

調査結果

 調査結果をまとめると、以下の3つの特徴のように分類できる。

 筆者はこれらの1、2、3をそれぞれ「山型」、「波型」、「その他」と表記し、傾向別に代表例を用いながら考察している。また1、2、3の全てにおいて、グラフ上で大きな山ができている時期には、世間で人々の興味を引く何か大きな出来事や事件が起きていると推測している。例えば、以下の「山型」の考察で用いている「ドローン」では、二つの大きな山ができていることが分かるが、最初の山は4月19日から4月22日に表れており、これは4月22日に起きた首相官邸にドローンが落下した事件の時期と重なる。

1.「山型」

 上図のように、「山型」には大きな検索量の増加が起きる以前には全く行われていない、あるいはごく僅かにしか検索されていないという傾向が見られた。つまり、これに分類される語の多くは、誕生して間もない新語(「なでしこジャパン」など)、あるいは専門的である等の理由で世間に浸透していない語(「iPS細胞」など)であると考察している。

2.「波型」

 上図は2013年に受賞した「ブラック企業」のグラフであるが、このような「波型」では受賞前の年からある一定の検索量を確保していることが分かる。つまり、受賞年度以前にもある程度浸透していた語と捉えることができ、新語・流行語二つの要素から見た場合、流行語としての要素が強いと考察している。

3.「その他」

 その他」に属する語については、「スマホ」を基に考察している。受賞年の2011年以降も検索量は増加し続け、その語も80~100辺りの高い数値を保持している。このことから、2011年頃からスマートフォンが普及し、人々が「スマホ」という言葉をより高い頻度で使用していることから、これに分類されるのはその語が社会の中で広く普及されているという背景があると考察している。

 この論文を読んで、上記のデータに加え、Google Trendsを用いて各新語・流行語の受賞年度以前にその言葉がどれほど検索されていたかも調べており、「山型」、「波型」、「その他」の違いを明確化するための研究は、自分の考察の説得力が更に高める点においても有効的であると感じた。「その他」は新語・流行語の要素から見た場合の考察がなされていなかったので、その要素から考察してもいいのかなと思った。

関西方言出自の共通語『~てほしい』の普及の影響

こんにちは!夜ゼミ2年の山本です。最近韓国ドラマに再ハマりしたおかげで、韓国旅行への気持ちの高まりが止まりません(笑)本当は高校の卒業旅行で友達と行く予定でしたが、まだ行けていません。時間経つの早いな~。。でも今は行けないので、大学の卒業旅行に期待しています(^^)さて、今回は以下の論文についてのレポートです。

三井はるみ(2014)「関西方言出自の共通語『~てほしい』の普及の影響」

『国立国語研究所 共同研究報告13-02』pp.153-164

この論文では、関西方言である「~てほしい」という表現が全国共通語として普及・定着したことについて、従来用いられていた類義表現である「~てもらいたい」の用法の変容という観点から考察を行っている。そのため、まずは先行研究としての三井(2007・2010)で明らかにされている要旨を以下に述べる。

  • 1920年以前出生の男女を対象とした1979~1982年のGAJの調査では、方言としての「~てほしい」は明確に近畿地方中心に分布する語形し、「~てもらいたい」は沖縄県を除く全国で広く分布していることが分かっている。(国立国語研究所(2002)『方言文法全国地図 第5集』)
  • (1)の30年後に行った、1939年以前出生の男女を対象としたGAJの調査では「~てほしい」は近畿地方を中心に東西へ広がった(西側:徳島市 東側:長野県松本市、東京都立川市)ことが分かっている。
  • 2008年に実施した、若年層(20歳前後の大学生)が対象の全国調査では、現代の若年層の間で「~てほしい」が全国的に広がり、「~てもらいたい」は減少したことが分かっている。(回答者の内訳は「~てほしい」が142名(81.6%)、「~てもらいたい」が32名(18.4%)である。)
  • 『日本語話し言葉コーパス』における使用状況の検索では、全体74例のうち、「~てほしい」56例(75.7%)、「~てもらいたい」19例(35.7%)であることが分かっている。

以上のことを踏まえ、筆者は「自分が人から恩恵を受けることを希望する」という意味を持つ「~てもらいたい」が、その構成要素である「~てもらう」を待遇的表現として使用する近畿や近年の東京・首都圏では使用が回避されたがゆえに、それに代わる「~てほしい」を使用するようになったという仮説を立てている。これを論証するため、以下のように「~てもらう」における用法全般の地域差を概観している。

 ①恩恵的な行為を受けることを述べる場合、「~てもらう」によって受益を明示することにどの程度積極的であるかは方言差がある。(受益明示の積極性

 ②実際には恩恵を受ける行為ではないにも関わらず、待遇表現として語用論的に「~てもらう」を用いる程度には方言差がある。(待遇表現的使用

①は、動作の受け手にとって恩恵性のある事態であっても、東北方言や九州方言などのように必ずしも「~てもらう」によって受益を明示しない方言もある(日高 2007)。一方で、近畿方言は受益の表出に積極的であり(日高 2007:65-70)、共通語あるいは東京・首都圏の言葉は中間的であると位置づけている。②については、次のような例を基に考察している。

  (a) お荷物持たせてもらいます。(申し出)

  (b) そこを左に曲がってもらって…(道教え)

(a)のように「(自分が相手のために相手の)荷物を持つ」、(b)のように「(相手が相手の行きたいところへ行くために)左に曲がる」ことは、話し手が恩恵を受けるとは考えにくい(沖 2009)にも関わらず「~てもらう」を用いて表現するのは、相手の行為によって恩恵を受けているかのように表出することが、一種の待遇表現として機能するためと考察している。このような「~てもらう」の待遇表現は、関西、および、近畿圏の影響の強い地域で積極的に使用されていることが明らかにされている(陣内 2003)。

以上の(1)~(4)での使用状況や①②から、筆者は「受益を要求する」意味を持つ「~てもらいたい」の使用が、その構成要素である「~てもらう」を待遇的表現として使用する近畿地方では使われなくなり、その代替表現として「~てほしい」が定着したのだと述べる。そして、次いで待遇表現の使用が増加傾向にある東京・首都圏を中心として「~ほしい」が受け入れられたと考察している。

この論文を読み、「~てほしい」が東京・首都圏を中心として積極的に使用されるようになったこと以上に、「~てもらいたい」が使用されなくなった過程の方に重点が置かれているように感じたので、「~てほしい」がどの世代にどの程度使用されているのかをより詳しく調査したデータなどを用いると、更に良いのかなと思った。また、元は関西方言であった言葉が共通語として、その地域から離れた場所でも広く使用されるようになった原因にはこのような意味の捉え方の変化に伴ったことがあることを知り、このような広まり方もあると視野に入れることで、方言が広く普及されるようになったことに焦点を当てている自分の研究に生かせそうだと思った。

役割語の先へ—役割語的表現への広がり—

こんばんは。昼ゼミ2年の田久保です。

この間ついに例の注射を打ってきました。しかしその後、副反応もほぼなく驚くほどピンピンしていたので、逆に不安です。

今回は次の論文を要約しました。

冨樫純一(2021)「役割語の先へ—役割語的表現への広がり—」『日本語学』第40巻第1号、pp.26-36(明治書院)

この論文では、アニメや漫画などのポップカルチャーやサブカルチャーにおける、人物などの属性を表す特定の表現を、「ツンデレ」属性表現などの具体例を挙げつつ役割語の定義に照らし合わせ分析し、さらには従来の役割語の定義に新たな要素を加えることを提案している。

役割語とは、特定の言葉づかい(語彙、言い回しなど)からその使用者の属性(年齢、性別、時代、性格など)が思い浮かぶ、あるいは特定の属性をみればその人物が使用しそうな言葉づかいが思い浮かぶような言葉遣いのことであり、特定の属性のイメージの共有化、一般化が前提となっている。具体例は、博士属性を表す「わし」、お嬢様属性を表す「てよ」「だわ」などである。

本論文では、まだイメージの一般化が見られない属性である①ツンデレ ②ボクっ娘 などに見られる表現をこの定義に照らし分析を行なっている。

1.ツンデレ

1)成瀬川なる「ち ちがうわよ ただそのっ… れ 練習しただけよ チョコ作りの」(赤松健『ラブひな』第七巻、講談社)

2)清少納言「の…則光が悪いんだからねッ!!」(かかし朝浩『暴れん坊清少納言』第二巻、ワニブックス)

以上のような例を典型的なツンデレのセリフの例としてあげ、このセリフに見られるつっかえや「〜なんだからね」と言った表現を、役割語として当てはまる点、当てはまらない点に以下のように分けた。

・当てはまる点…特定の言葉遣いと特定の属性が結びついている

・当てはまらない点…この表現が発話者の「感情」と結びついているため、使用する場面に制限が生まれる/この表現を見て必ずしもツンデレ属性を思い浮かべることができない

2.ボクっ娘

3)世良真純「やっぱボクが生まれ育った日本に住みたいって我がまま言って、東京に戻ってきたんだよ!」(青山剛昌『名探偵コナン』第七三巻、小学館)

ここでは、女性キャラが使う「ぼく」と言う表現を次のように分析している。

・当てはまる点…ボクっ娘属性がこの表現により成立している

・当てはまらない点…思い浮かぶキャラ像がはっきりしない/男性語である「ぼく」の表現のみを見たときに女性を思い浮かべることができない

また筆者は、ボクっ娘属性は「ぼく」という男性語を女性が使うというギャップの利用によってキャラの属性を表していると分析している。このような例は、幼児語を使いながらも難解な内容を話し、そのギャップによって「天才児キャラ」を描写する際にも見られる。これは役割語が持つ固定的な属性のイメージを利用した、新たな属性表現であるとしている。

よって筆者は、従来の役割語の定義にある「属性」と「言葉づかい」の2つの要素に、3つ目の要素として「発話内容」を加えることを提案している。

さら筆者は、固定化されたイメージの一般化という役割語の特徴から、「俺、この戦争が終わったら結婚するんだ」のような発話、いわゆる「フラグが立った」とされる表現も、(多少の拡大解釈を許せば)役割語として解釈できるのではないかとしている。

この論文にあった、「属性」「言葉づかい」の2つの要素だけだった役割語に「発話内容」の要素を入れると言う主張と、この主張を導くためのアプローチの方法がとても柔軟に感じ参考になりました。もし自分が役割語を調べるときには、この3つ目の要素についても考慮しようと思いました。

「誤用」による言語変化

こんにちは。夜ゼミ2年の澤井です。ワクチン2回目の副反応から解放されて最強になった気分です。早くもとの生活に戻ってほしいところです。

さて、今回要約した論文は以下のものになります。

中山英晋(2016)「原義とは異なる意味で使われる「誤用」例についての考察」『目白大学 人文学研究』第12号、221―223

本論文では、日本語の「誤用」や「ことばの乱れ」が広範囲や高頻度での使用が認められている現代で、ある程度の定着がみられる「誤用」にはどのような背景や理由があるのかを考察している。考察をするにあたって筆者は「誤用」を次のように定義している。

「誤用」を言語変化の一部としてみなすのであれば、必要に応じて意味が転用した結果である。そして時代に大きな変革があったときには、漢字制限や仮名遣いの新しい原則が導入されたり、一般の支持を受けた敬語の簡略化が行われたりなど、今までとは違った変化がもたらされ、「乱れ」を誘発する要因が作り出されてきたことも「誤用」出現の一つとして挙げられるだろう。このようなことから、「誤用」は求められて出現してきたものであり、出現させないよう抑え込むことは不可能である、といえる。

「誤用」の具体例

(1)役不足の私ではありましたが、みなさまのご協力のお蔭で……。

→話し手が〈与えられた役目が重すぎる〉(「誤用」)という意図で謙遜する意味合いを出そうとしているところ、聞き手によっては〈与えられた役目が軽すぎる〉(「正用」)と解釈し、高慢な感じを与えてしまっている。

(2)「おじさまは気のおけない人ね」とカワイコちゃんから言われたら、私は喜ぶ。ところがどっこい、これは「気が許せない」と言っているのだ。(中略)大ショック……。

→話し手が〈油断できない〉(「誤用」)という意図で警戒感を伝える意味合いを出そうとしているところ、聞き手は〈遠慮がいらない〉(「正用」)と解釈し、心を許せる安心できる人という意味として受け取り、しばし有頂天である。

(3)打った瞬間に鳥肌が立ちました。大事な試合でしたからね。

→話し手が〈感激している〉(「誤用」)ことを伝えようとしているが、聞き手によっては〈驚いて怖がる〉(「正用」)ような出来事があったのか、と誤解してしまう。

「誤用」は時々メディアをにぎわしてはいるものの、通常は大して深刻な問題を引き起こすことはない。例外は、上記のようにコミュニケーション障害が生じる場合である。伝えるときに、自分の意図するところが誤解され、歪められるようなことがあっては、人間関係形成のうえで重大な障害となろう。言葉を選ぶ際、相手に対して失礼にならないかと気をつけるのも基本的なマナーである。

考察

核家族化や単身世帯の増加、地域コミュニティの希薄化やIT技術進展による職場環境でのコミュニケーション低下などにより、異世代での会話の頻度が、以前と比較して、少なくなってきていることも否めない。このように考えると、コミュニケーション障害が起きる前提が少なくなってきているともいえる。勢力を伸ばした「誤用」は、勢いそのままに「正用」を駆逐し、自らもスムーズに「正用」に移行していくようにも思えるが、逆の働きもある。「誤用」使用者に対して、単純に「誤用」を指摘したり修正したりするのは、一概にはできない。そこで使う方法は、誤用意識を芽生えさせることである。これにより社会的抑制力が働くこともある。メディアなどで「誤用」は「間違っている」と示すことで、違和感を前面に押し出す。すると、日本語として不自然であるという認識が徐々に頭上を覆い始める。また話し言葉は、規範を脱したり省略が多用されたりなどの特徴を持つが、話題の連続性により文脈把握はたやすく行うことができる。高コンテクスト言語である日本語であるが、話し言葉はさらに文脈依存を強めている。話し言葉を優先的に高頻度で使用することは、それだけ「誤用」として出現した新しい意味をまとったことばを使用することであり、また「誤用」の普及率を高めて「正用」に近づく貢献をしていることを意味している。

自分の意見

昔からある言葉の意味変化によって若者の間で流行する言葉が生まれるというケースがよくみられるので、「誤用」が「正用」に近づくプロセスはとても為になった。また、話し言葉が主流になっているというのが大きな原因として挙げられていたのは自分の調査テーマにも共通していると思うので参考にしていきたい。

誘導推論が引き起こされるとき

こんにちは。夜ゼミ2年の田中です。バイトしかしておらず、特に書くこともないので、秋におすすめの曲を紹介していこうと思います。

今日おすすめするのは倉橋ヨエコの『色々』というアルバムに入っている『今日も雨』です。もしかしたら梅雨の曲かもしれないですが、夏前の生ぬるい雨というよりは秋口の冷たい雨のほうが合っていると私は思います。なんとか私と現実とをつなぎ止めてくれている歌です。是非聞いてみてください。

さて、今回私が要約するのは以下の論文です。

西村香奈絵(2008)「この壺を買えば、運勢が上昇する-この壺を買わなければ、運勢が上がらない?」『月刊言語』10月号pp.60-67

本論文では条件文「pならq」から「pでないならqでない」を導く推論について複数の例文を用いてそのような「誘導推論」が行われる背景を明らかにしている。

さて、「誘導推論」とは、論理的ではないが、日常の言語活動において我々がそのように導かれてしまう推論全般のことである。例えば以下のような文である。

  • テストで百点をとれば、おもちゃを買ってあげる。

   ⇒テストで百点を取らなければ、おもちゃを買ってあげない。

(1)の条件文ではテストで百点を取る場合のみについて述べており、論理的には誘導推論は導かれない。しかし、我々はこのような条件文を聞いたとき、誘導推論が成り立つと考える。

 一方、我々は常に誘導推論を導くわけではない。

(2)魚釣りに行けば、天然の黒鯛が食べられる。

   ⇒魚釣りに行かなければ、天然の黒鯛が食べられない。

 (2)の条件文では我々は誘導推論を導かない。しかし、文脈が与えられると誘導推論は成り立つようになる。

(3) a[文脈]天然の黒鯛は入手困難で、そこらの店では手に入らないことが周知である。

  b魚釣りに行けば、天然の黒鯛が食べられる。

   ⇒魚釣りに行かなければ、天然の黒鯛が食べられない。

つまり、誘導推論の可否は文脈次第であることがわかる。文脈さえ与えられれば、(2)の条件文でも誘導推論が可能になるのである。ではなぜ(1)の条件文には文脈がいらないのだろうか。

それは前件pと後件qの表す事態の起こりやすさの相対関係に起因する。(1)ではpの方がqよりも起こりやすい(p>>q)事態を表している。それに対して(3)はqの方がPより起こりやすい(p<<q)字体を表している。また、条件文の前件は、典型的な状況を表すと理解される。命題が成り立つ状況は複数あるが、その状況の間には起こりやすさ・典型度に関して順列がある。そのため、後件命題の表す状況と起こりやすさを比較する際には、前件命題の成り立つ典型的状況を対象としなければならない。従って誘導推論は通常p>>qで引き起こされる。

誘導推論が常に得られるのは、p=qが成り立つ文脈のみである。

(4)芝を刈ってくれたら、5ドルあげる。

これはpがqを完全には含まないp<<qの例であるが、ベビーシッターをしても5ドルあげるという文脈でも用いられ得る。しかし、特に要請のない限りこの文脈は想定されない。この傾向はグライスの協調の原則の一つ、「量の公準」に基づく会話の含意によって説明されるとしている。これを(4)の例に当てはめると、もし芝刈りだけでなくベビーシッターをしても5ドルくれるのであれば、話し手はそう述べるはずであり、芝刈りにしか言及していないので、話し手は芝刈り以外では5ドルあげないと考えていると理解される。これがp=q文脈へ文脈を限定する役割を果たしている。

 また、因果関係を述べるという文脈が前提として存在しても、p=q文脈の成り立つ文章において誘導推論が導かれる。

(5)DHAを摂取すれば、知能が向上する。

この文において誘導推論を可能にするのは「DHAを摂取する以外の知能向上に関わる要因は取り除いてある」という前提だ。

以上のことから筆者は、pの方が起こりやすい事態であり、会話の含意や因果関係を述べるための前提といった要因により、限定された「p=q文脈」で条件文が解釈される場合に誘導推論は引き起こされるとまとめている。

前件と後件の相違点から事態の起こりやすさの相対度が誘導推論の可否を分けているというのが参考になった。

役割語の日英対照―ディズニー映画とジブリ映画における「女性語」を中心に―

 こんにちは。昼ゼミ2年の宮澤です。

 普段から話が長いと言われてまして、要約もなんだか長くなってしまってます。すみません…今回は短くまとまったと思います!

 さて、今回は、

  関口秋香(2016)「役割語の日英対照―ディズニー映画とジブリ映画における「女性語」を中心に―」『東京女子大学言語文化研究』第25巻、pp.32-46

を要約しました。この論文自体は日本語と英語を比較していますが、今回は日本語に関連する点のみを扱いました。

 この論文は、アニメ映画内の女性語について考察し、時代の変化と共にアニメ内の女性語の出現数にも変化があると主張しています。

 ここでは、レイコフ(1985)が挙げた女性語の特徴のうち4つにしぼり、その特徴に当てはまるものを女性語として換算しています。

①感情表現(例:おやまあ)

②言いよどみ表現(例:まあ)

③共感を求めるための付加疑問文(例:暑いわね)

④強調表現   ←この論文に日本語の例はありませんでした

※③は、「男性は情報確認を求めるための付加疑問文を多く用いる一方で、女性は共感を求めるための付加疑問文を多く使う傾向がある」とするHolmes(1995, pp.79-86)の考えに基づき、この論文では「共感を求めるための付加疑問文」に限定して換算している。

 筆者は、少女が主人公のジブリ映画を調査対象として、ヒロインが発する全台詞のうちの女性語の割合を制作年代順に下の図に表しました。

(作品名は、1は『風の谷のナウシカ』、2は『天空の城ラピュタ』、3は『となりのトトロ』、4は『魔女の宅急便』、5は『もののけ姫』、6は『千と千尋の神隠し』です。)

<グラフから見られる特徴>

・5.サン以降、女性語の割合が急激に低下している。

・1.ナウシカは戦うことも多く、たくましい少女であるが、女性語の割合が高い。

・ヒロインが小学生である3.サツキと6.千尋を比較すると、同じ小学生でもサツキの方が女性語の割合が高い。

<考察>

 ジブリ映画で描かれるヒロインは、1作目から一貫して「意思決定は自分自身でする自立した女性」である点が挙げられます。しかし、ヒロインの女性語の使用率には変動がありました。筆者は、この変動は社会の動向と意識が関係していると考えました。そこで、性差に関する社会の出来事を見てみると、1986年に「男女雇用機会均等法」が施行され、女性の社会進出が促されています。しかし、その後のジブリ作品でも女性語の割合が高いものがあります。その理由として、筆者は、法が施行されても、それが社会に影響して、意識が変化するには時間がかかるからだと考察しました。これらの結果から、この論文では、実社会の女性の立ち位置が、アニメでのヒロインの言葉遣いに影響していると結論付けています。

<自分の意見>

 公開された時代とアニメで扱われた時代が異なる場合、女性語の割合はどのような傾向を示すのか疑問に思いました。例えば、女性が主人公である『コクリコ坂から』は、題材となった時代は戦後間もないですが、公開は2010年代です。このような場合は、ヒロインの言葉遣いはどちらの時代に合っているのか気になりました。

 私は女性語について調査したいので、今回の論文で出てきたレイコフによる女性語の特徴を見ていく必要があると分かりました。

接尾語「ぶる」と「がる」との比較

こんばんは。昼ゼミ2年滝沢です。成績を見てホッとしたりちょっと悔しい思いをしています。

今回は以下の論文を要約しました。

高田優樹(1995)「接尾語「ぶる」と「がる」との比較」『解釈』、65巻11-12号、pp.12-25

接尾語「ぶる・がる」はどちらも、前接語に形容詞の語幹もしくは形容動詞を必要とし、「そうした素振りを残す」という意の動詞を形成します。しかし形容詞Aを用いて「Aがる」が出来ても「Aぶる」を形成することはできず、同様に「Bぶる」が出来ても「Bがる」は形成できません。「ぶる・がる」の使い分けについての記述はいくつがありますが、どれも明確になっておらず、本論文ではその差異と要因を整理・再考することを目的としています。

※本稿の用例はコーパスから抽出されたものです。

筆者は接尾語「ぶる・がる」の前置詞を➀モノを表す名詞、②サマを表す名詞、③形容詞の語幹、(接尾語「がる」のみ④希望・願望を表す助動詞「たい」)という種類に分け、それぞれでの接尾語の特徴を見ていきました。

「ぶる」についての考察

➀モノを表す名詞に接続する場合

  (1)あまり専門家ぶらなくてもいい。

 (1)では「専門家」が➀群であり「ぶる」が付くことで「専門家でないものが専門家のような態度している様子」が伺えます。しかし本来➀群が表すものは「物として存在していることが認識できるもの」であって、「性質」をも表すものではありません。

つまり➀群である「専門家」に「ぶる」が付くことで「専門家のようなふるまい=(性質)を示す」という意味になっており、性質化が発生していると考察しています。

②サマを表す名詞に接続する場合

  (2)その余裕ぶった態度は、正直、そうとう気にくわない。

  (3)上品ぶった沓などよりも高足駄が似合っている。

 (2)(3)では同様に「ぶる」が付くことで批判的な意味がもたらされています。➀では「ぶる」の性質化があげられましたが、②群はもともと「様子や状態などの性質」を表します。つまりもともと性質を有する②に「ぶる」を後接することで、さらに動作性が強くなり誇張され、ひけらかした状態になります。筆者はこれをネガティブ化と称しています。

③形容詞の語幹に接続する場合

 「偉ぶる」「若ぶる」の二例のみでした。これは三種に分けた用例の中でも極めて低い割合であり、筆者はこの原因を性質化もネガティブ化の働きも持たずにその有様を伝える接尾語「がる」の方が③群に後続しやすいからであるから考え、「偉い」と「若い」だけが接尾語「ぶる」の後接し得るのは、どちらもポジティブな意味をもたらす形容詞であり、動詞化して誇張することでネガティブ化しやすいという②群との共通性があるからだと考察しています。

 

「がる」についての考察

➀モノを表す名詞に接続する場合

 ➀群に接尾語「がる」が後接例は1つも挙げられませんでした。これは③で述べられるように接尾語「がる」は本来認識できないはずの第三者の心情・感覚を明らかにするものとしての接尾語であるため、➀群ではその効果が発揮できず、後接しえないとしています。。

②サマを表す名詞に接続する場合

  (4)わりあい迷惑がらずに親切してくれた。

  (5)猫が殺す鼠や鳥を気の毒がっている。

  (6)面倒がらずに協力したい。

  (7)露子は別に嫌がっていない。

 (4)~(7)はそれぞれ「迷惑」「気の毒」「面倒」「嫌」という心情を表す②群を前接語とし、いずれも「動作主がそのような感情を抱いている態度」が示されており、話者が当該の動作主体ではありません。つまり心情を表す②群に「がる」が後接するものは「話者の視点で動作主体を捉えたもの」であると言えます。

③形容詞の語幹に接続する場合

  (8)彼らが欲しがる薄利の製品AやBも作る方がいい。

  (9)コウモリが僕らを怖がらなくなって…

  (10)しかし、子供はあまり痛がらず…

 (8)(9)では「欲しい」「怖い」という心情を、(10)では「痛い」という感覚を②同様に話者の視点で動作主体を捉えています。筆者は②③から、接尾語「がる」を用いた文は「話者の視点で動作主体の心情・感覚を表す」、いわゆる三者化の働きがあると考察しています。また接尾語「がる」によってなる動詞には「外的要因」があることも特徴にあげています。(8)(9)のように「~がる」は基本的に他動詞であり、目的語が現れます。(10)では直接的な目的語を必要としませんが、潜在的に「痛みを」という外的要因があり、同様に(4)~(7)にもそれぞれ外的要因があると考えられます。

④希望・願望を表す助動詞「たい」に接続する場合

  (11)どんな大家とも会いたがらない。

  (12)あまり触れたがらないが…。

 接尾語「がる」が助動詞を前接語とする例は「たい」のみでした。筆者はこれを、助動詞「たい」は語形および活用が形容詞と同様であること、ある人物の願望(=心情)を表すときに用いられることから、接尾語「がる」の第三者化の性質から見れば当然のことと説いています。

 接尾語「がる」と「ぶる」との比較

最後に「がる・ぶる」のそれぞれの働きと対立する特徴をまとめています。

・接尾語「ぶる」

 性質化とネガティブ化のはたらき。

 ➀群に後接できる。

 外的要因が存在する。

 当該の動詞が自動詞。

 ④希望・願望を表す助動詞「たい」

・接尾語「がる」

 第三者化のはたらき。

 ➀群に後接できない。

 外的要因が存在する。

 当該の動詞が他動詞。

 助動詞「たい」に後接できる。

おそらく自分の読解能力の問題ですが。「がる」における②③での性質に一切の差異が組み取れず、特に違いがあるのか、同じものなのか言及されておらず戸惑いました。「がる」と「ぶる」の前接語をそれぞれ三種に分ける方法はとても理解しやすかったのですが、どちらも数字の表記が同じなのに、それぞれ表しているものが違うという点においては。今後数字の表記には気を付けようと思います。

接尾語「クナイ」の使用実態と拡大

こんばんは。昼ゼミ2年滝沢です。本来なら華の夏休みのはずですが部活以外のことに手を出しておりません。

8月初めに家庭内感染で味覚のない生活を送りました。良い経験でした。

以下の論文の要約をしました。

津村彩子(2019)「新しい接尾語「クナイ」の使用実態とその拡大について」『言語の研究』5号、pp.1-16頁、首都大学東京言語研究会

本論文では、「形容詞連体+ない」とは異なる文末表現「クナイ」について、使用状況、接続する語の範囲、接続する語の実態と原因を明らかにしている。調査はTwitterを利用し、語彙は2018年12月~2019年1月間『テレビ放送の語彙調査Ⅱ』にて度数の高い名詞130語、形容詞と形容動詞全てに絞っている。

(注意)

「形容動詞連用形+クナイ」が正しい形とする。

上昇イントネーションによる「~じゃない?」と言い換え出来る「同意要求」、下降イントネーションによる「~ではない」と言い換え出来る「否定」の二つの意味を持つ。

◎使用状況

・「クナイ」の否定用法がツイートに対するリプライ多く見られることから、「クナイ」の否定用法は、相手の言い方をオウム返しして否定することで、表現を柔らかくする効果がある。

 (例1)「いい子は早く寝なさい/いい子くないー」

・同意要求表現と比較して軽い印象になるため、断定的な表現を避ける一種のポライトネス表現となっている。相手の意見を否定する際、「無理だよ」というよりも「無理くない?」という方が婉曲的と言える。

◎接続する語の範囲、原因

・名詞では、「子供」といった「状態を表す名詞」、「いい~人」とった「性質を表す語+名詞」に多く接続していたことから、状態や性質を表す語彙の後に接続しやすい。「クナイ」が使用される時は親密な相手であることが多いため「皆さん」や「ご覧」などには使用されない。また「いつ」「どこ」など同意要求ではない疑いの分として使われる語にも接続しない。

・形容詞では、全て「形容詞基本形+クナイ」の形で接続されている。イ形容詞においても『基本形+クナイ』が浸透している。

 (例2)髪の毛薄いくない?

・形容動詞では、「~げ」「~がち」といった接尾語ついていない語以外は「クナイ」が接続している。しかし「~そう」は様態を表すため「クナイ」が接続している。

◎接続する語の実態

・否定の意味のみに特化した「クナイ」は「場合」「よろしい」「ひよわ」のみで、そのほとんどが同意要求を含んでいる。

・使用頻度の高い形容詞基本形や、ことわざ、慣用句などにも「クナイ」が接続し始めていることから「クナイ」の後続できる語の範囲は拡大している。

 (例3)EXでの爪回収も夢のまた夢くない????

・「接尾語+クナイ」の形は1ツイートもされていないこと、否定的意味が顕著にみられること、ことわざや慣用句にも接続するようになっていること、ほとんどのものが同意要求と否定をイントネーションで区別できることから、「クナイ」は「文末表現」の枠を超え、「接尾語」の性質を持ち始めている

本論文では15ツイート以上、それ以下、0ツイートの3つに分類してその語の浸透性を説いていましたが、数あるツイートのなかで15という数で浸透している根拠になるのか気になりました。

接尾語についての調査に興味が出てきているので、研究語彙の絞り方、分類してからの「クナイ」の特徴の考察など、とても参考になりました。